【ポイ活】ポイントは早く使う方がお得な3つの理由

ポイ活
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日々生活をしていると、Tポイント、楽天ポイント、dポイント、家電量販店のポイントや航空会社のマイレージなど、あらゆるポイントが貯まりますよね。
ポイントを貯めて上手に使う活動は「ポイ活」と呼ばれています。私もポイントを貯めてお得に暮らしている一人です。

ポイントはメリットも多い一方、「複数のポイントを貯めようとすると管理が面倒」「ポイントキャンペーンの情報を集めたりと、工夫して買い物をする手間が発生する」など、デメリットもあります。
またポイントを貯めることが目的になって、必ずしも必要ないものを買ってしまったという人もいるのではないでしょうか?

本記事では、ポイントは「貯める」「使う」の、どっちがお得なのかを考えていきましょう。

ポイントは貯める?すぐ使う?

しらべぇのアンケートによると、ポイントを貯める派が約7割にのぼるそうです
確かに、がっつり貯めて、ポイントで一気に高額商品を手に入れる方が得した感が高いことは事実ですよね。

しかしながら、ファイナンシャルプランナーの立場から言うと、ポイントは貯めるより、使える時に使ってしまった方がいいという結論になります。詳しく解説していきましょう。

ポイントは貯めるより、使える時に使ってしまった方がいい理由

その理由は、下記の3つになります。

  • ポイントを貯めることで購入先の自由度が下がる
  • ポイント分の貸倒れ(期限切れ、紛失、倒産)リスクがある
  • ポイントは発行企業への無利子融資である

一つずつ詳しく見ていきましょう。

ポイントを貯めることで購入先の自由度が下がる

そもそも「ポイント」とは、いったい何なのでしょうか?
答えは簡単ですね。「ある店で買い物をしたときに、将来割引してもらえる権利」です。

例として、家電量販店で10,000円の商品を買うときに、A店は「ポイント10%還元」、別のB店は「ポイント10%分、現金値引き」とした場合を考えてみましょう。

A店で買い物をすると、財布からは10,000円が出ていき、代わりに1,000円分のポイントがもらえます
一方、B店では、財布からは出ていくのは、9,000円のみです
この2つを比べると、ポイントを貯めるという行為は、つまり、現金を支払って、その店でしか使うことのできないポイントを購入しているという行為を同じことになります。

貯まると嬉しい」という、お客の心理を巧みに利用し、お客の現金を自社でしか使えないポイントに変えていくことで、お客を囲い込んでいるということになります。

なので、同じものを買うにしても、他店の方が安いにも関わらず、ついつい自分がポイントを貯めている店の方で購入するという合理的でない行動も、ついついやってしまいがちです。

ポイントは発行企業への無利子融資である

ポイントが無利子融資?どういうこと?と思われる人も多いかと思います。
先ほど、ポイントを貯めるという行為は「現金を支払って、その店でしか使うことのできないポイントを購入している」ということだと解説しましたが、ポイントは「お客さんがお店に現金を預け、その証拠として受け取る債権なんだ」と見ることもできます。
経済用語で「債権」とは、国債や社債など、国や企業などにお金を貸した代わりに、投資家が受け取る有価証券のことです。投資家はお金を貸す見返りとして、元本に加えて利子を受け取ります

勘のいい読者の方ならお気づきかと思いますが、企業のポイントシステムも社債と同じことをしているわけですが、通常利子はつきませんよね。つまり、ポイントというシステムを利用して、企業は無利子でお客から資金調達をしていることになります
(最近はポイント運用という仕組みもありますが、これもお客側がリスクを負ってますしね)

実際に、ヤマダ電機の2020年3月の決算資料を見ると、バランスシートの「負債の部」に「ポイント引当金」という項目で、約132億円が計上されています。つまり企業の会計処理上は「顧客からの借金」という扱いになっているのです。
ヤマダ電機の社員10000人のボーナス原資(賞与引当金)の約84億円と比べると、132億円という額は非常に大きいことがわかるかと思います。顧客全員が132億円分のポイントを貯めずにすぐに使い、余ったお金を、仮に年利3%で運用したとすると、1年後には約4億円の利益を生んでいたことになりますね。

※ヤマダ電機Webサイトより引用
このように「ポイント」というシステムは、企業から見ると、非常においしい借金になります
ですので、お店で買い物をすると、店員は「ポイントは貯めておきますか?」と笑顔で聞いてくるわけです(笑)。

ポイント分の貸倒れ(期限切れ、紛失、倒産)リスクがある

前項で、「ポイントというシステムを利用して、企業は無利子でお客から資金調達ができる」ということがわかりましたが、ここで、ポイントの「有効期限」に注目してみるとどのように考えられるでしょうか?

そうです、気が付いていただけましたね。
お客から無利子でお金を借りているにも関わらず、一定期間が経てば「借金が帳消しになる」というとんでもないルールなんです(笑)。
仮にお客側に帳簿があるとすると、借金を回収できなかったという状態、いわゆる「貸倒れ損失」に相当します

野村総研が2019年に発表したデータによると、ポイント・マイレージの発行量を現金換算すると約1兆円に上るとのことですが、そのうち4000憶円は失効しているとも言われています

失効したポイントは、ポイント引当金、つまり企業の負債の圧縮に直結していますので、皆さんのポイントが失効すればするほど、企業側は業績が向上するという仕組みになっています

図1: 国内におけるポイント・マイレージの年間最少発行額の実績値(推計)と予測値※野村総研Webサイトより引用

また最近は、顧客情報と紐付けることで、紛失しても貯めたポイントに影響がないポイントカードも増えてはきましたが、地場のスーパーなどによくある「顧客情報と紐付けられていないポイントカード」では、カードを紛失してしまうと貯めたポイントを全て失ってしまいます。

もちろん、ポイントを発行している企業が倒産するとポイントは当然何の価値もなくなってしまいます

まとめ

本記事では、なぜ貯まったポイントはなるべく早く使うべきなのかということについて、解説しました。

そもそも、お金は、時間が経てば経つほど、増えそうな場所に置くこと、増えなかったり減ったりするところには決して置かないことが大原則です。
その観点からも、皆さんの大切なお金を、長い時間ポイントシステムに置いておくということには意義がないということを、ご理解いただけましたでしょうか。

経済合理性の観点だけで言うと、ポイントを持っていることをリスクと考えて、信頼ある日本銀行券(現金)に交換しておくことが重要だということになります。
・・・とはいえ、私も含めて、ポイントが貯まっていくとなんだか嬉しいですよねそのような精神的充足も健康的に生活してくためには大切なことだと思いますので、今回、解説したことをしっかりと頭に置きつつ、一緒にポイ活に励んでいきましょう!

ちなみに私は、Tポイントの消化には、SBIネオモバイル証券(通称:ネオモバ)を活用しています。1株から気軽に株式を購入することができ、株式購入にTポイントを使うことが可能です。

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