【家計見直し】元本割れしたけど、保険会社の個人年金保険を解約した理由

家計管理
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MARIKO
MARIKO

若いときに保険会社の個人年金保険に入ったんだけど、これって続けた方が良いのかな?

HIRO
HIRO

我が家は、妻が実際に契約していた個人年金保険を、先日解約したよ!

個人年金保険は、良い商品なのかどうか、実際に計算してみたので紹介するね!

サラリーマンになりたての頃、保険会社が勧めてくる「個人年金保険」を深く考えずに入った方、また現在「契約しようかな」と悩み中の方も多いのではないでしょうか?

この保険は本当におトクなのか?
保険の営業さんに聞いてみても「今解約したらもったいないですよ!」と言われるばかり・・・

というわけで、今回は、実際に「個人年金保険」は自分たちにとって良い商品なのか、実際に計算して見ましたので、一緒に記事をご覧いただければと思います。

契約していた日本生命の個人年金の内容について

日本生命の「夢年金」の内容

  • 個人年金保険
  • 月々の保険料:10,600円
  • 積立期間:32年間(60歳払い込み満了)
  • 60歳時点の保険料支払合計:約407万円
  • 60歳以降、毎年60万円(月々5万円相当) × 10年間

この年金は、実際にはどう運用されていたのか?

受け取れる金額は、合計600万円でしたが、最終的に全額受け取れるのは69歳になります。
つまり、仮に60歳の時点で一括して受け取る場合は、さらに低い金額になっているはずです。
いったい何%の利率で運用されていたのか、モーニングスターの「金融電卓」で計算してみました。

計算は2段階です。

(1)60歳まで、ある利率で運用して、いくらになるのか?
(2)60歳以降、(1)と同じ利率で積み立て金を運用しながら、毎年60万円を10年間取り崩す。
答えを先に言うと、たった1.8%という結果に・・・
(1)まずは「運用-利回り」で計算します。
利回り1.8%の運用だと、60歳時点での運用結果は、550万円しかありません。
この時点の利益としては、143万円です。
(2)次に、積み立てて運用した資金を元に「金融電卓」の「取り崩し-受取金額」で計算してみます。
60歳以降も、引き続き資金を利回り1.8%で運用していくと、年間60万円(月々5万円相当)取り崩せることがわかりました。
保険商品なので、期間満了前の解約は「元本割れ」のリスクがあるにも関わらず、利回りが1.8%しかないのはかなり残念な結果です・・・

この年金保険に加入し続けた際の実質的な利益額

年間約12.7万円の年金保険料を支払った際の税金の控除額

この「夢年金」は保険商品ですので、税金の控除が受けられるのがメリットです。
では、年間約12.7万円の保険料を払ってた場合の年間の控除額(旧保険制度)は下記の通りです。
  • 所得税:5万円
  • 住民税:3.5万円
所得税率を20%とすると毎年1.7万円、32年で54.4万円がお得になります。

毎年60万円を10年間年金として受け取った場合の税金

保険を年金として受け取る場合の税金の種類は「雑所得」となります。
その場合の「必要経費」の計算式は下記の通りになります。

個人年金の必要経費=年金額 ✕ 払込保険料合計額 / 受取年金合計額
今回の場合の必要経費は、
60万円 ✕ 407万円 / 600万円 = 40.7万円
となります。従って、雑所得の金額は
60万円 - 40.7万円 = 19.3万円
実際の税金は、他の所得があれば他の所得と合算してトータルの所得額に課税されますが、年金受け取り年齢での所得税率を仮に10%とすると、60万円の年金の受け取りに対して、年間19,300円の税金、10年分の合計で19.3万円の税金がかかることになります。

最終的な利益額はどうなるのか?

払込期間32年間の税金の控除と、年金受け取り期間10年間の所得税を加味して
受取年金額(600万円)+節税効果(54.4万円)-税金(19.3万円)=635.1万円
実質利益:635.1万円 ー 元本407万円=228.1万円
ということになりました。

もし自分で運用していればどうなっていたか

では同じ金額で、投資信託で運用していればどうなっていたのでしょうか?

  • 毎月の積み立て金額:10,600円
  • 積立期間:32年間
  • 積み立て元本:約407万円
  • リターン3%で想定

運用利回りを計算する場合は、楽天証券の「積立かんたんシミュレーション」が便利です。

なんと、60歳時点で、投資元本407万円に対して、275万円の利益(税引き後は220万円)が出ることがわかります。年金保険の60歳払い込み満了時での利益は143万円でしたから、およそ倍の利益があることがわかります。

自分で運用した場合の実質的な利益額

10年間での年金で受け取ると

では、682万円を取り崩しながら10年間かけて受け取ることを考えていきます。
先ほどの「金融電卓」の「取崩し-受取金額」で計算していきましょう。
結果は下記の通りで、年間79.2万円、10年間の受取合計は792万円になります。

毎年79.2万円を10年間年金として受け取った場合の税金は?

投資信託は売却益に対して20%の税金がかかります。
今回の場合の売却益の総額は、792万円ー407万円=385万円となりますので、77万円が税金としてとられてしまい、結果としての利益は308万円になります。

最終的な利益額はどうなるのか?

払込期間32年間の税金の控除と、年金受け取り期間10年間の所得税を加味して
受取年金額(792万円)-税金(77万円)=715万円
実質利益:715万円 ー 元本407万円=308万円
ということになり、その差は、約80万円になりました。

結局のところどちらが得なのか?

個人年金保険なら、契約に定められた額が必ずもらえるますので、その安心感がほしいという方は、個人年金保険でも良いのではと思います。
今回は、投資の利回り3%で計算しましたが、もっと高いリターンを出せる可能性もある一方、3%よりも下がることだって考えられます。
考え方は人それぞれかと思いますので、自分にあった資産形成スタイルを見つけるのが良いと思います。

ちなみに我が家は、元本割れしましたが、それ以上の利益が出せるのではないかと期待して、解約することにしました。

最後に

今回は読者の皆様に、大まかに理解していただくため、ざっくりした計算をしています。
もっと詳しく知りたいという方は、プロに相談してみるのが良いかと思います。

私は、下記を利用しています。
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