【FX基礎】心穏やかにFXを運用するための方法:マネースクエアのトラリピ

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このサイトでは、FXも活用しながら安定的に資産運用することを目指しています。

レバレッジを掛けた金融商品でどうやってリスクを下げていくのか、本当に心穏やかにFXの運用ができるのか解説しながら、手法を紹介していきます。

まずFXの基本を知りたいという方は、下記の2つの記事を読んでいただいてから、こちらのページに戻ってきていただくのがいいかと思います。

なぜFXは難しいのか

「FXは難しい」という声をよく聞きます。なぜ難しいのかを解明して、安定的にFXで資産運用を行う手法をご説明する前に、まずはFXでのトレードスタイルにはどのようなものがあるのかを説明します。

代表的なFXトレードスタイル

1.スキャルピングトレード

略して「スキャル」とも呼ばれ、数秒から数分の超短期トレードです。

短時間なので、チャートを見ながら「ここだ」と思うところでポジションを持ち、「ここだ」というところで決済します。

狙う値幅は、1~5銭くらいですので、大抵はレバレッジを最大限に上げて利益を大きくする必要があります。

ハイレバレッジなので、万が一相場が急変した時に致命傷を負う危険があることから、ポジションを持っている間は、常にチャートに張り付いている必要があります。

2.デイトレード

略して「デイトレ」とも呼ばれ、数十分~1日以内で、決済する短期トレードです。

基本的に、その日のトレードはその日のうちに決済するという思想で、夜寝る前にはポジションは持ち越さないことが多いです。

1日の値動きは、大体数十銭~1円ぐらいですので、大きくポジションを持たなくても、十分な利益を得ることが可能です。結果的に、1日1~2回のトレードになるので、スキャルピンより時間に余裕を持ったトレードが出来る点がメリット。

ただし、スキャルピングと違って、ポジションを数時間~十数時間程度保有するため、最低でもここ数日間の相場の流れを把握しておく必要があります。

3.スイングトレード

一度持ったポジションは2~3日から1週間は保有して、スワップも含めた大きな値動きを狙った中長期のトレードです。

デイトレードよりも、長い目で見た予測や戦略が必要な一方、少ないポジション量で、ある程度の利益が期待できるととともに、毎日付与されるスワップポイントの恩恵を受けることが可能です。

短期的な変動に一喜一憂しなくてよいというメリットがあります。

上級者のトレードスタイルをまねるのは危険

上記の3種類が一般的に紹介されることの多いトレードスタイルです。

時間の長短はあれど、チャートのテクニカル分析で相場を読み、損失を限定するための損切り注文(ストップロス注文)を常に出しつつ、ハイレバレッジで大きな利益を狙うという点は共通しています。

インターネット上にあふれているセミナーや情報商材などのほとんどはこの手法に基づいたものです。
プロのトレーダーもほとんどがこれらのスタイルで、為替の変動に全身全霊をかけた取引をしています。
成功している上級者は、上記で紹介したようなトレードスタイルをレバレッジを高くしながら実践している方がほとんどです。

ただ、初心者がその取引スタイルを真似するのは、難しいです

まず、テクニカル分析が非常に大変です。無数にあるテクニカル指標の中で、どの指標を選択するか、何を重視して取引するか等々・・
途方に暮れてしまう上、テクニカル分析通りに相場が動かないことも多く、相場が意に反して動いたときに備えて、損失を最小限に抑えるための損切り注文が必要になります。

高いレバレッジでの取引で損切りを怠ると、あっという間に強制ロスカットに追い込まれるからです。

この「損切り」ですが、自ら損失を確定する注文を出すわけですので、勇気と決断力が必要です。
ですので、FX初心者は利益を焦るあまり、ハイレバレッジの取引を行い、損切りできずに含み損のポジションを持ち続け、最終的に強制ロスカットを喰らってFXから退場・・というパターンが圧倒的に多いです。

これが「新規参入者の9割が1年以内に退場」の現実です。

FXはいわゆる「ゼロサムゲーム」で自分の損失は、他人の利益になっているので、世の中のプロトレーダーと呼ばれる人たちは、早い話、初心者のお金を吸い上げて利益を得ているのです。

ほとんどの個人投資家が、プロのトレーダーと同じような手法で取引をしようとするのは、非常に危険なことなのです。

為替相場を読むのは無理と心に刻む

巷では、FXに関する様々な手法が紹介されていますが、為替レートは、株式市場、商品市場、金融政策、政治イベントや天変地異など様々な要因によって変動しますので、それら全てを分析して、相場を予想することは、そもそも無理な話です。

世界最大のヘッジファンド「クォンタム・ファンド」の創業者ジョージ・ソロスが、2016年末のトランプ相場で1000億円以上の損失を出したと報じられていましたが、かの有名なソロスでさえ、読み誤ってしまうのですから。

「相場を読まずして勝てるわけがない」と言う人も多いのですが、相場を読んでも結果的に儲かっている人は約2割程度というのが事実です。

なので「相場は読めないものだ」ということを前提に一定の勝率を出すことを考えた方がよいです。

「そんなうまい話があるわけないでしょ」という声が聞こえてきそうですが、実は実績のある方法があります。次にその手法を紹介します。

トラリピ、というトレード手法

FX初心者の方でもすぐにはじめることができて、なんとその8~9割の投資家が利益を出しているトレード手法があります。

それがマネースクエアの「トラップリピートイフダン」、通称「トラリピ」です。
大手FX会社のひとつ、マネースクエアが提供するトレードの手法です。
私自身、15年ほど前にFXを始めましたが、10年ほど前にその手法に出会って感激して以来、基本的にはこの手法をベースにして、FXを運用しています。

トラリピの仕組み

トラリピは、2つの手法の組み合わせたトレード方法になります。

(1)リピートイフダン
通常のイフダン注文は、指値で買った後、相場が上昇して決済されたら、取引はそこで終わります。

このイフダン注文が決済された直後に、同じイフダンの新規注文が自動的に発注されるようにしたものが、リピートイフダン注文です。

(2)トラップトレード
相場はどう動くか分からないので、相場が動く可能性がある範囲内に、イフダン注文をトラップ(わな)のように並べる方法を「トラップトレード」と呼びます。

「トラップリピートイフダン」とは、上記の「リピートイフダン」と「トラップトレード」の手法の組み合わせで、図にすると下記のようなイメージになります。

この手法は、マネースクエアが特許を取得しているもので、この取引システムが使えるFX業者はマネースクエアだけですが、似たような(でも少し違う)リピート注文機能は各社が出しているので、マネースクエア以外のFX会社でも同様の手法を使えるところもあります。

なぜトラリピが有効なのか

このトレード手法の強みは、相場に対して、複数かつ広範囲にイフダン注文を仕掛けるため、相場の動きを読まなくてもよいということです。

相場を読んで(読んだ気になって?)大きなポジションを建てるトレードは、もちろん当たれば大きいのですが、もし外れた場合には大きな損失になり、場合によっては、損失を取り戻すのに長時間かかることもあります。

さらに、取引額が大きいと、ポジションを持っている間は、評価額が時々刻々と変動するため、常に相場が気になってしまったりします。私自身、FXを始めた頃、大暴落で損失が膨らんで、気になって仕事に集中できなかった経験もあります。

一方、トラリピなら、相場に対して、少量のポジションを広く建てていくので、各ポジションは相場が変動するたびに細かく決済していきます。

ポジション約定一回ずつの利益は小さいですが、トラリピは発注をリピートするので、仕事や寝ていて相場を監視できない間も、相場が動いている限り、着実に利益を積み上げてくれます。

基本的には、相場が「上がる」「下がる」を予想するのではなく、通貨ペアのレートが動きそうな範囲だけを予想すれば良いので、完全にほったらかしには出来ませんが、相場を予想する頻度は大幅に低く出来ますので、FXに時間を取られなくなります。

幸せな生活を送る上で、メンタル的な恐怖から解放されることは想像以上に効果的で、私自身はこれがトラリピの最大のメリットであると考えています。

会社勤めのサラリーマンや家事に追われる主婦の皆さんも、FXをトラリピで運用することで、FXに縛られる時間から解放され、仕事や自分磨きに十分な時間に割くことができるので、QoL(生活の質)も上がります

私自身も、FXを始めたころの、PCにかじりついてトレードしていた状態より、結果として、はるかに良い運用成績を出せています

奴隷のようにPCにかじりついて、FX裁量トレードで勝負するのか、時間を味方に付けながら着実に資産を形成するのか、皆さんはどちらを選びますか?

トラリピで重要なこと

FXに時間を取られ過ぎずに済む、画期的なトレード手法のトラリピですが、もちろんリスクゼロではないです。

リスク管理の徹底

相場に対して広範囲にリピートイフダン注文のトラップを仕掛け、機械的に売買チャンスを狙うことを目的とした運用手法ですので、基本的には長期間で繰り返し利益が積み上がるのを気長に待つことになります。そのため、基本的には、各ポジションの損切りラインはかなり離れたところに置くことが多いです。

「相場はいつかは戻る」とよく言われます。株と違ってFXはゼロサムゲームですので、一部の新興国通貨を除くと、一方向に行きっぱなしということはなく、ある一定の範囲で値動きするので、損切りラインをその範囲の外に置くことができれば、強制ロスカットによって資産を失うことはありません。

ですので、トラリピの「資金管理」は、どうすれば強制ロスカットを避けられるかとほぼイコールになります。

トラップをかける数(ポジション量)が多くなればなるほど、必要となる取引証拠金も大きくなりますし、相場が反対方向に進んでしまった際の含み損の額も大きくなりますので、トラップをかける数と投資金額の余力を十分に理解した資金管理を行わなければなりません。

「資金管理」と聞くと難しいと尻込みされる方も多いと思いますが、マネースクエアでは、そういう方のために、どのくらいの資金で、どの範囲に何本のトラップを掛けると、どの程度のリスクがあるのかが一目でわかる「トラリピ運用試算表」というものがあり、事前にシミュレーションができるので非常に便利です。

トラリピ運用試算表」については、下記の記事でも解説しています。

トラリピ運用試算表」で試算する際に、「証拠金維持率」と「実行レバレッジ」という概念を理解しておくと、試算結果や、今後口座に入れておくべき「目安資金」のイメージがつきやすいかと思います。

以下で、「証拠金維持率」と「実行レバレッジ」について、丁寧に解説します。

証拠金維持率

目安資金を考えるにあたっては「証拠金維持率」という考え方が非常に重要です。
FX口座の状況を見ると、必ず「証拠金維持率」という項目があります。これは下記で計算されます。

証拠金維持率(%)=(口座に入れた資金+含み益(含み損の場合はマイナス))÷必要証拠金額×100

多くのFX業者は証拠金維持率が100%を下回る水準を強制ロスカット水準に設定しています。

仮に、FX口座に40万円を準備して、1ドル100円で1万ドル購入した場合の証拠金維持率を計算してみましょう。レバレッジ25倍の業者の場合、証拠金率は4%なので、1万ドル(100万円分)の取引必要証拠金は、4万円です。したがって

証拠金維持率(1ドル100円)=(40万円0円)÷4万円×100=1000%
になります。4万円は拘束されますが、残り36万円分は、36円の含み損分に耐えられる余力になります。

では、1ドル100円で買ったポジションを保持したまま、仮に、2011年10月に記録した最安値の1ドル75円まで下落してしまった場合の証拠金維持率はどうでしょう? 下落幅は25万円になりますので、

証拠金維持率(1ドル75円)=(40万円25万円)÷4万円×100=375%

ですので、まだ相場から退場させられずに生き残れています。良かったですね。

口座に入れた資金の40万円から、ポジションを建てるのに必要な証拠金を除いた分(今の例だと36万円)が、相場下落時の安全マージンになるというわけです。今の場合はあと16万円余力がありますので、1ドル64円の下落まで耐えることが出来ます。

上記の例では、40万円準備したので、史上最低レートでも強制ロスカットは免れましたが、もし仮に30万円しか準備出来なかった場合、証拠金維持率は下記のとおりロスカット水準の100%に近くなってしまいますので、かなり危険領域です。

証拠金維持率(1ドル75円)=(30万円25万円)÷4万円×100=125%

この状況で、さらに1円下落すれば1ドル74円で強制ロスカット、資金は30万円→4万円になってしまいます。全財産が30万円の人は退場させられますので、証拠金維持率はある程度の余裕を持っておく必要があります。

実効レバレッジ

証拠金維持率と相関がある別の数字として、実効レバレッジがあります。資金管理としてはこちらの数字で語られることも多いので説明します。
定義は次の通りです。

実効レバレッジ(倍)=2500÷証拠金維持率(%)

具体的には下記の表のような、反比例の関係にあります。

維持率レバレッジ
100%25.0倍
150%16.7倍
200%12.5倍
250%10.0倍
300%8.3倍
500%5.0倍
750%3.3倍
1000%2.5倍
1250%2.0倍
2500%1.0倍

レバレッジ25倍の業者の場合、証拠金率は4%なので、1万ドル(100万円分)の取引必要証拠金は4万円でしたが、口座に4万円しか入れずに、1万ドルのポジションを建てればあっという間にロスカットですね。これがレバレッジ最大25倍ということになります。実際には下落しても大丈夫なように取引必要証拠金を上回る資金を入れておく必要があります。

では、もし仮に口座に100万円を入れて、1ドル100円で1万ドルを購入した場合を考えてみましょう。
ちょうど1万ドル分の日本円が口座にあることになるので、実効レバレッジは1倍です。

「レバレッジ1倍」というのは、つまり「単なる外貨預金」の状態と言えます。この場合、1ドルが4円まで下落して、ようやく証拠金維持率が100%になります。なにが起こるかわからない世の中とはいえ、さすがに1ドルが4円になることはないと思われます。
ですので、レバレッジ1倍というのは、リスクを取らなさすぎでしょう。せっかくのレバレッジ金融商品のうまみを利用していないと言えるかと思います。

つまり、FX業者がいうレバレッジ25倍というのは、あくまでも最大のレバレッジであって、実際の「実効レバレッジ」は、口座にどの程度の余裕資金を入れておくか、もしくは口座の資金量に対してどの程度の量のポジションを建てるかによって、自分自身で調整することが出来ます

ちなみに、私の2021年3月28日現在のFX口座は、約260万円程度の資金で、証拠金維持率485%で運用しており、レバレッジは5.15倍という状態です。

私の肌感覚だと、普段の運転は500%前後で運用して、相場の急変で損失が膨み、証拠金維持率が低下した場合でも、300%を切らないように資金管理ができていれば気持ちに余裕を持ながら、レバレッジ効果の恩恵を受けて資産運用ができるかなと考えています(もちろん投資は自己責任でお願いします)。

実際に、マネースクエアの公式サイトでもユーザの平均的な実質レバレッジは4.9倍(510%の証拠金維持率に相当)とのことです。

トラリピにおける資金管理まとめ

繰り返しになりますが、トラリピにおける資金管理の基本を一言で言えば「仕掛けたトラップが全てポジションをもった状態で、為替レートがいくらになったら強制ロスカットになるのか」を正確に把握することが必要です。

1つの目安としては、取引する通貨が過去の歴史における最低価格は、そう滅多に更新されるものではないという考えに基づき、強制ロスカットレートを過去の最低価格以下に管理することです。
過去の最低価格を下回ったら・・諦めもつきますかね。

25倍ものレバレッジをかけて取引できること自体は、FXトレーダーに取っては大きなメリットなのですが、資産運用としてトラリピを活用する場合には、高いレバレッジを掛けたくなる気持ちは恐ろしい罠になります。

売り買いしたポジションに含み損が発生したときに、さらに損失が拡大しないよう、一定の損失額で損失を確定させることを「損切り」と言いますが、トラリピでは、基本的に損切りをレンジ外の遠いところに置いて、含み損が出てもじっと耐えるというか、気にならない程度の高い証拠金維持率で運用していく方法なので、ちょっと欲を出してレバレッジを高く設定してしまうと、ここ一番の大相場が到来した時に対応が出来ず、資金を失ってしまうことになります。

ですので、トラリピでは長期目線で短期的に欲ばらず、出来得る限り、低レバレッジで取引することが大事です。
「高いレバレッジをかけないFXなんて意味がない!」と言う方もいるかと思いますが、トラリピは今までの短期的なFXトレードのスタイルとは、根本的に考え方が違うことを理解する必要があります。

例えば、ロング(買い注文)でトラリピ注文を出していた場合、下向きのトレンド(外貨が下がる方向)が発生すると、決済注文が約定しないまま、どんどん次の新規注文が発注されて、含み損が膨れ上がる状態になります。
こうなった場合、心理的に焦りが出てくるものです。しかし、ここで焦って損切りしてしまっては、トラリピを用いる意味がありません。

相場が悪い方向に進んで行っても、心理的に余裕でいられる低いレバレッジで、なるべく幅広くトラップを仕掛け、相場が一定方向に動いても、約定するチャンスを逃さない環境を作りながら臨むことが需要です。

為替相場は7割がレンジ相場と言われていますので、そのレンジの範囲内であれば、コツコツと利益が積みあがっていきますし、仮に想定したレンジ(値動きの範囲)を下抜けしても、高金利通貨ならスワップで利益を積み上げることができます。

ちなみに、私の例を挙げておきます。2018年12月に、1ドル111.5円で1000ドルのポジションを持ちました
その後ドル円相場は円高方向のトレンドで、2年以上経った2021年3月29日現在のレートは109.7円で、いまだに111.5円は回復していません。ですので、このポジションの評価損自体は、-1823円の含み損が発生していますが、スワップがすでに3026円もついています。決済注文は112.5円に置いていますので、1ドル112.5円になると1000円の評価益が得られますが、既にそれ以上のスワップ益が得られるはず、ということになります。

まとめ

本記事では、相場の「上がる」「下がる」を読まなくてもよいFXトレード手法である、マネースクエアの「トラリピ」について、仕組みと有効性、資産形成のためのリスク管理の重要性について解説しました。

なるべくリスクを減らし、かつ効率的にFXを運用する方法を模索していて、最終的に至った結論が「トラリピ」です。10年実践してみて、これ以上のFX運用方法は他にないと思っています。

以下の記事で、トラリピの始め方口座開設方法設定方法などを解説しています。


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