投資の成績の良かった人の属性の1位は「亡くなった人」
以前、Twitterで「成績の良いのは『亡くなった人』」というツイートが話題になりました。
運用会社のフィデリティが、2003年~2013年に顧客のパフォーマンス調査を行ったところ、投資の成績が良かった人の属性の1位は「亡くなった人」で2位は「運用しているのを忘れている人」ということだそう。
今日ノリで行った投資セミナーで一番ためになった資料。 pic.twitter.com/5ZNUUwcwGP
— あさこ (@nafco355) January 18, 2020
なるほどと思う一方「アメリカでは亡くなった人の口座は凍結されないのかな?」などモヤモヤしていました。
元の記事を読んでみた
早速、元のBUSINESS INSIDERの記事を読んでみました。
ブルームバーグのラジオ番組「Masters in Business」という番組での、ホスト役である作家のBarry Ritholtz(バリー・リソルツ)氏と「O’Shaughnessy Asset Management」を運営するJames O’Shaughnessy(ジェームズ・オショネシー)の掛け合いのなかで、下記のようなやりとりがありました。
オショネシー:「フィデリティが自社の口座で、どの属性の口座が一番成績がよかったか調査したみたいで、その結果は・・・」
リソルツ:「亡くなってる人でしょ」
オショネシー:「違う、けど、すごく近い!一番成績のよかったのは、フィデリティで口座を作ったことを忘れていた人だったらしい」
バリー・リソルツ氏がネタとして言った「成績の良いのは『亡くなった人』」という言葉を、誰が誤解した(誤訳した?)のかはわかりませんが、まことしやかに出回ってしまったということのようです。
なぜ多くの人が「盛りすぎた話」に共感したのか?
上記のツイートが話題になったのは、投資家の皆さんが共感できる部分があったからではないでしょうか?
「亡くなった人」や「口座を作ったことを忘れていた人」の特徴は「何もしていない」ということですね。
株価指数が好調だからといって高値掴みしたり、●●ショックの時のように株価が暴落した際に慌てて狼狽売りをしたりと、焦りや不安の状態になると、冷静な判断が出来なくなるなど、人間の心理は(理論的に頭ではわかっていても)コントロール出来ないものです。
私自身も振り返ってみると、過去に何度も相場に勉強させてもらいました。
昔に比べると投資に関するメンタルはずいぶん強くなったのではと思いますが、それでも暴落時には、日々の資産価値が、自身の月給に相当する数十万円レベルで減っていく日には、心穏やかではいられません・・・
そういう意味で、投資信託の積立などを設定した証券口座は、確かに忘れてしまうのが一番かもしれません。
私自身も最近では、投資資産を確認するのは、月に数回程度にしています。
長期投資を決め込んだ以上、資産状況を確認たからって、資産自がは増えたり減ったりするわけではないですしね。
さいごに
以前Twitterで話題になった「成績の良いのは『亡くなった人』」というツイートについて、本当にそうだったのか検証してみました。
結論としてはウソだったわけですが、周囲の状況や自分の感情に流されず、時間分散を信じてインデックス投資を長期間ほったらかしで持ち続けるのが大切だということは真実だと思います。
投資においては、さすがに死んじゃったら元も子もないんですが、あたかも「死んでいる人」くらいに、のんびりと運用をし続けられることが、まさに投資の極意なのかもしれません。
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